事業承継対策

日本の現状と事業承継

日本の企業は資本金1億円未満の会社が大半で、その数約300万社以上あり、その約50%の会社の経営者が年齢60歳以上であるといわれています。このうち40%については、未だ確たる後継者がいない状態です。

事業を承継するということは、経営権の承継と、財産価値の承継を意味しますが、この両者を別々に承継する場合と、一緒に併せ承継する場合が考えられます。一般的には、後者の方が多いと思われます。
企業を維持発展させて関係者の生活の安定を実現させて行くには、現オーナー経営者の後継者は誰でもよいという訳には行きません。
事業承継には、大きな2つの問題点があります。それは(1)後継者を誰にするかの問題(2)自社株が高額になっている場合の問題です。

事業承継の問題点

事業承継では特に問題となるのは、自社株が高額となってしまう優良会社(経営成績がよい内部留保の多い会社及び土地をはじめとする固定資産の含み益の多い会社等)がその対象となります。

この自社株を誰に譲るか、親族の場合は相続税贈与税の問題が、従業員等の他人の場合は買取り資金の問題(オーナーの立場では譲渡所得の問題)が発生します。

即ち業績もさしたるものがなく、資産の含み益も大したものがなければ、自社株も必然的に高額とはならないので、他に多くの財産がなければ相続税もさ程かからず、株式の譲渡買取り資金もあまり多額にならないので、事業承継につきとやかく問題にする必要はありません。  しかし自社株評価額が高額になると、後継者は相続税納付の為、又は株式買取り資金の為土地建物を売却したり、多額の借金をせざる得なくなる場合が発生し、その返済に長期間苦しめられたり、せっかく承継した会社が倒産しそうになったりと、何の為の事業承継かわからなくなることも、しばしば見受けられます。(ケーススタディ①へ

事業承継対策の必要性と留意点

このように多額な自社株をどういう形で、誰にいくら承継させていくかはきわめて大きな問題となる訳です。そこで可能な限り後継者の負担を少なくし、事業承継が円滑に進むように対策する必要があります。
その為には、原則として中長期による対策が効果的で、あまり短兵急な対策はどうしても無理が生じてお勧めできません。(しかし必要に迫られれば短期間でも、やらないより良いですが)
期間的には5年前後かければ、大分効果的な対策ができると思います。

しかし気をつけなくてはならいのは、税法等の変更、改正です。せっかくの対策も税法が変わっては全く意味のないものとなる可能性があります。5年前後かける場合、場合によったら計画を修正する必要に迫られる可能性もあり、単にアイディアによる対策に終わらず、完了するまでしっかりフォローアップしていく必要もあります。

平成20年10月から納税猶予制度が導入されましたが、けっこう多くの制約があり、誰でも利用可能とは限らず、相当慎重に検討、適用する必要があります。

事業承継対策には、法人税、相続税、贈与税の知識はもとより、所得税、会社法、民法、不動産に関する知識、それに加えて諸事例を解決した多くの経験(ノウハウ)が要求され、正に総合力が必要とされます。
私は会計士、税理士業務30年の集大成として当該業務に臨んでおりますので、事業承継におこまりの企業経営者の方は御遠慮なく御相談ください。

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